東奥日報 2013年8月1日
(本文)
伝統の米本土ーハワイ間ヨットレース
貴帆(むつ)健闘 初出場2位
1906年以来 隔年で開かれ、世界屈指の歴史を誇る米本土ーハワイ間のヨットレース「トランスパシフィックヨットレース」が7月に行われ、むつ市のヨット「貴帆(きほ)」(北田浩艇長)が初めて出場。最終順位に当たる「修正順位」でクラス別2位に入る健闘を見せた。
レースに挑んだのは、むつ市や東通村、青森市の県人5人を含めた8人。貴帆は全8クラスのうち、全長40フィート(約12メートル)前後の艇による「ディビジョン7」に出場。7月8日午後1時(現地時間)にロサンゼルスをスタートし20日午前5時19分(同)、ハワイ・オアフ島にゴールした。
ディビジョン7に出場した6艇のうち、最も早くゴールに到着し「着順」で1位となったが、ヨットでは艇の性能により「レーティング」と呼ばれる制度でハンディがつくため、レーティングを加味した修正順位は2位となった。
ロス出航後に電子コンパスの不調が判明したり、艇員に風邪がまん延するなどアクシデントにも見舞われたが貿易風をうまく捉えて最速16ノット(時速約30キロ)というハイペースで4千キロを横断した。
8人は、会社員や公務員などの職業を持つアマチュアセーラーだが、艇長の北田さん(49)東通村=は「いずれも、気象状況がより厳しい日本沿岸のレースで十分な経験を積んでいたため、平常心で戦えた」という。
初出場での上位入賞に、北田さんは「ヨットマンなら誰もが憧れる伝統の大会で好成績を収められたのは、艇員だけでなく(日本から米本土へヨットを回航した)回航班や陸上班みなさんのサポートのおかげ」と話している。
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