航海日誌2018/10/10 「光跡」
今日は20回目の結婚記念日
それなのに私はロリアンで朝から慌ただしくしている。
彼と出会ったのは40歳の夏だった。
あの日は、私が初めて購入したヨットの練習でマリーナヴェラシスにいた。
クラブハウスから帰ろうとしていた。
一緒にいたヨット販社の営業員がすれ違おうとするカメラマン風の男性に「こんにちは」と声をかけた。
初対面の私を紹介して頂き、軽く挨拶をした。
そのカメラマンは今売れっ子なのだと聞いた。
その後、誌面で彼の作品は幾度も目にすることになる。
2013年
トランスパックフィニッシュ後、クラブハウスの外ですれ違った際にご挨拶させて頂いた。
初対面の時のことをお話しした。
「いつか写真を撮って頂きたいですね」
時は流れた
2016年
日本のある場所でお目に掛かった。
私は言った。
「遺影に使えるような写真を撮りましょうよ」
2017年
ファストネットレース、アイルランド沖での撮影を計画した。
残念ながら実現しなかった。
2018年
彼自身の仕事でサントロペの撮影に向かう途中、タイトなスケジュールを調整して頂きパリでのRDR公式会見に合流頂いた。
9月27日、私のプチ晴れ舞台を撮して頂いた。
10月9日、奥様とご一緒にサントロペからロリアンに
10月10日、初対面から14年の時を経て遂にその時が来た。
空撮!
朝から慌ただしく空撮の準備がはじまった。
写真家の本気の姿を見た!
その日が終わった。
作品が見たい。
はやく。
10月11日03時
日本との仕事で深夜業務中
メール着信音
「きた!」
息が止まった。
こんな風に活き活きと帆走る姿を見たことがなかった。
これは自分なのか?
30回は見た。
スライドショーにした。
100回は見直した。
涙が30ccほど溢れたか?
この作品にお題をつけるなら
私の「航跡」?
いや、もっとふさわしいのは
矢部洋一氏の
「光跡」
だ!
※矢部氏が撮影した多くの作品は、後日PhotoGalleryに公開いたします。
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