航海日誌2020/10/14 Dragonのお輿入れ〜
桟橋の準備は終わり、後はお輿入れを待つだけだ。
伊勢志摩五ヶ所湾から陸送中で順調に北上しているとの事で安堵していた。
函館に前泊してお輿入れの朝は5時から起きて身支度を始めた。
6時半にはフェリー埠頭に迎えにいきトラックに乗り込み函館市内の最適最短ルートを案内する事になっている。
おおっ、お輿入れの籠(青函フェリー)だ!
着岸
心踊った
フェリーのゲートが開く
来た❣️
そんなシーンを妄想していたのだが、フェリーターミナルのどこを見回しても姿が見えない???
どこ??
ドライバーに電話した。
なんと、既に下架予定岸壁の近くに車を進めたとのこと、段取りと違うじゃん!
ま、いっか〜
運んできてくれた平岡さんとは久しぶりの再会で、彼の仕事には絶大な信頼をしている。
数年前、貴帆mini(Pogo2mini6.5)を譲り受けた際に大洗から大湊まで陸送してくれたのが平岡さんだった。
また、訳あって五ヶ所に嫁がせる時も函館から五ヶ所まで運んで頂いた。
そして、再度miniを迎え入れる時も五ヶ所から浦安まで運んでもらい、全て無傷で届けてくれたプロフェッショナルな仕事をする方だ。
なんと、そのご縁と信頼度から五ヶ所から函館迄のDragon嫁入りも手伝ってもらう事になったのだ。
五ヶ所からの送り出しはヒロ&カコ、蔵田ちゃん、菅井さんも手伝ってくれた。
さて、Bordeaux Rouge Dragonとは久しぶりのご対面だった。
五ヶ所を出る前に皆さんに綺麗に磨いて頂いたのか、ハルは綺麗な輝きを放っていた。
チークデッキも美しい。
伊藝ちゃんと久しぶりに会う機会があった。彼と初めてセーリングしたのは2010年の沖縄レースで、それ以降はなかなか一緒に遊ぶ機会がなかった。
その日は羽田空港でウマイタイミングで二人の時間調整ができた。
空港内で二次会までして、実に色んな話題で情報交換した。内容についてはここでは言えない。
伊藝ちゃんも随分と大人になったな〜
そりゃそうだ、10年前に沖縄レースで一緒に遊んだ頃はヤンチャな若者だったが、それから随分と色んな経験をして世界をみて来たのだろう。
キレイな嫁さんと3人の子供を育てながら自らもキャリアを積み上げるには相当の努力がいったはずだ。
今も変わらないのは大声と磨きをかけたマシンガントークだな。
私が彼に教えてやれるのは「会話のしかたかな?」というくらい先ずは自分の思いを一気に吐き出す。だが、その情熱は意外と悪くない。
「そう言えば伊藝ちゃんはDragonのクルー経験あったよね?」
「来週函館にDragon持ってくんだけど、遊びに来て手伝ってよ。ついでに一緒にセーリングしようよ」
って事になったのだ。
という事で、伊藝ちゃんと合流してDragonを運んできてくれた平岡さんを、下架する岸壁まで誘導し作業を開始した。
南北海道外洋搬送協会の仲間達も手伝いに来てくれた。
亀谷新理事長からはスピンシートを頂戴した。ゴチ!
石川前理事長も手伝ってくれた。ペコッ!
増田副理事長も、千葉さん、山ちゃんも、入れ替わり多くの方々に協力して頂き本当にありがたい。
水野さんは相当前からDragonの函館入りに協力してくれた。
トラックが岸壁に到着して一番の作業は船名ステッカーを貼り付ける事だった。
Bordeaux Rouge のハルに金色のステッカーで製作した船名を貼り付けた。
「 jpn39 貴帆 Dragon 」
カッコいいじゃん❣️
数日前にマイ桟橋と一緒に運んでおいた船台をトラックの横にゴロゴロ転がしてきてもらった。
キール受けとハル支えのフィッティングを優先した。
想定よりハル支えが長く出来ている事が判明、キール受けに板材を結構な厚さまで重ね高さ調整をしてその場はごまかした。
手際良くマスト作業も進んだ。
さぁ浮かべよう!
函館の海面にDragonが浮かんだ瞬間、少し肩の荷が下りたような気がした。
またもやお助け丸(レスキュー)登場で泊地に曳航してもらった。
マイ桟橋に着岸、岸壁じゃ無いから着艇か? 日本語難しいぞ〜
翌日のテストセーリングの準備をして、その日は解散した。
遠足の日の朝のような感じの朝がきた。
伊藝ちゃん、水野さん、私の3人で出港した。
函館港内は広く、港内から出てはいないから出港でないのか? 日本語は難しい。
アップウインドでタック、タック、タック、良いね〜
アビームで結構スピード出るじゃん、良いじゃん!
ダウンウインドでスピンホイストして、へ〜
帆走したのは一時間と少しかな、結構な満足感があったよう気がする。
そしてエンジンが無い船での離着岸は実に面白かった。
艤装類の細部をチェックしジョブリストを作成した。
伊藝ちゃんは函館空港から江戸に帰った。縁とは本当に不思議なもので、10年前に沖縄で遊んだ縁から、今回は函館でDragonを手伝ってもらった。彼の仕事ぶりは良く、お陰様で全てが予定通り進んだ。私達だけだったら倍の時間を要した事は明らかだ。
昨日桟橋に来た今野さんが「困った事があったら声かけて」と言ってくれた。
アルミの端材で仮に作られていたブーム受けを板材に変更する事にしたが、あいにく工具を持ち合わせていなかった。
今野さんからの天使の囁きを思い出して携帯を鳴らした。
「困ったので電話しました。板を切ってもらいたいから今野さんの工場に行っても良いですか?」
「いいよ、俺も今から行くから」
そう言えば今野さんの工場は木工じゃなく機械金属系だったな〜と思ったが…
今野さん自ら板を切ってくれた。
やっぱ大工さんじゃないよな〜
フランス人なら美しいと思うかもしれない絶妙なラインで切ってくれた。
有言実行、困って電話したら満面の笑みで助けてくれた。ちょっとヤニで煤けた歯ではあったが、その笑みには少しの曇りもなかった。
「今野さん、ありがとう!」
軽いお披露目をした。
多くの方からお祝いのお酒などを頂いた。恐縮です。
水野ご夫妻と私と三人で帆走に出た。
今回の計画が上手く進むように取り計らって頂いた増田さんにも一緒に行きましょうとお声がけしたところ、笑いながら「いえいえ…」
Dragonの姿を見ているとセーリングと言うより帆走と言う単語が似合う気がした。
3人での帆走はすこぶる良好だった。
大澤夫妻から帆走中の写真を撮影して頂いた。これはとても嬉しいサプライズだった。
その夜、大澤家にお招き頂くこととなった。奥様から「途中のツルハ(ドラッグストア)からクラッカーを買ってきてください」とのメッセージあり、ナビアプリの誘導でお店に到着。
「クラッカークラッカークラッカー」
店内に入り「クラッカー🎉ってどこにありますか?」紐を引いてパンと弾ける手真似をした。
お披露目のめでたい日だから私の頭の中はクラッカー=🎉に決まっていた。
そこで定員さんは「クラッカー?」
一瞬考えた。ここはドラックストアでホームセンターじゃないからクラッカーが無いのかな?
もしや…
あっ食べるクラッカーだったのかな?
と言う事で食べるクラッカーを探し出し二箱買って大澤家にたどり着いた。
ご夫妻に「クラッカー🎉事件」の話をして爆笑のうちにお開きとなった。
夜景がキレイに見えるお宅だな〜
翌朝ひとまず青森宅に帰り仕事を片付けた。遊んだ分の3倍返しだ!
翌週の納会クラブレースでDragon参戦もありか?と邪な妄想が湧き出ていた・・・
クラブレースの運営当番であったのだが人間ドックの日程の都合で畳さんにお願いして欠席とした事もあり、今シーズンは妄想にとどめる事にした。
もう少し遊んでからシーズンを終えようかとも思ったが、年内の行事がタイトになりそうな雰囲気になってきたので、納会クラブレース前に上架保管することにした。事前に少し長いハル支えを5センチカットしたいと思っていたが、それは水野さんが対応してくれた。
上架の日
小雨のなか亀谷理事長、増田副理事長、複数の方に手伝って頂いて頗るスムーズに上架作業は完了した。
先週手伝いに来てくれた伊藝ちゃんも色んな準備をして来てくれ、ドラゴンのブラッシュアップが進んだ。
最後に、新調したボートカバーをかけて、オ・シ・マ・イ
通りすがりの観光客が、「キレイな船ですね」と言っていたとか
五ヶ所から函館まで連れてきて良かったかな。
こうして貴帆Dragonの短いシーズンが終わった。
とさ
こんにちは、ドラゴンの画像を検索していたらこちらへたどり着きました。(笑)
遅すぎますね!
またこちらへもお出かけください!